角膜移植について
角膜移植は、病気や障害などによって、角膜が混濁したり、形状が不正状態になった角膜を除き透明な角膜を移植する手術です。
通常、角膜中央部の直径7~8mmの範囲を置き換えます。
角膜移植には二種類の方法があります。
一つは角膜全層を置き換える全層移植と、もう一つは角膜の上3分の2層を置き換える表層移植があります。
角膜の病気によって移植の方法を選択します。
角膜の病気によりますが、角膜移植の成功率は80%前後です。
手術には、アイバンクに登録されている提供者の角膜を用います。
角膜移植後、大事なことは拒絶反応(充血や視力低下の症状があります)に注意することです。
角膜移植後の患者さんには充血やまぶしさ、痛みが出る事が時折起こりますが、拒絶反応の場合はこれらが一度に発生し、
しかも一度発生すると良くなる事はありません。拒絶反応が起きたら早期に治療する必要があります。
アイバンクについて
死後(心停止)に自分の角膜を必要とする人に、眼球を提供していただき、角膜移植待機患者にあっせんする公的機関をアイバンクといいます。
アイバンクは厚生労働大臣の許可により運営が許された「眼球あっせん業」を行う機関で、現在、各都道府県におかれアイバンク活動を行っています。
アイバンクにはどなたでも献眼できます。年齢制限もありません。
近眼や老眼でも角膜は移植に用いることができますし、網膜などの疾患で眼のご不自由な方でも角膜は充分、移植に用いることができ、
視力障害の方が光を取り戻すことができます。
日本では、角膜移植を待っている患者さんに比ベて、角膜提供者が非常に少なく、角膜移植の申込みをしても、数年間も手術を待たねばなりません。
角膜提供を希望される方は、所在地のアイバンクに連絡して、登録して下さい。現在、全国で50か所にアイバンクがあります。
当院に申込用紙あります。